Tempus Fugit Kina L'aero d'or

植物であるキナは、実は日本では劇薬として指定されている成分ですが、『キニーネ』を含むキナ抽出物は、食品添加物としてしっかり国から認可されています。
トニックウォーターに苦味を加える添加物として入っているほか、 ワインやその他のお酒に使用されています。たとえば、薬事法ではコーヒーに含まれる「カフェイン」も劇薬指定されています。
もともとキニーネは、マラリアの特効薬としてよく知られ、昔から使用されてきました。
ハーブ大百科によると、薬用の効能として;
●マラリア、神経痛、筋肉のけいれん、に効果あり
●ごく普通の風邪、インフルエンザの特許製剤の成分でもある
●外用薬として喉の痛みのうがい薬に使用する
と書かれています。
19世紀の終わりから20世紀の初頭が”キナ”や”キンキナ”と呼ばれるフレンチアペリティフ(食前酒)の黄金時代でした。
植民地で疫病に苦しむ兵士たちに、薬として投与するキニーネを飲みやすくするために作られたのが”キナ”のリキュールです。
人々に喜ばれる味にするため、その土地によって好まれる味に合わせて原料の調合をしたので、地域によって色々な味のスタイルのキナリキュールが生まれました。
”キナ・ラエロ・ドール”はアルプス-プロバンス・スタイルのキナ・リキュールスタイルを踏襲しています。
コルテーゼ種のブドウから作られる、白ワインにキナの樹皮とオレンジピール、ニガヨモギ、スパイス類を漬け込んでつくられます。
美しい黄金色をしており、アロマはカリン、上質なマーマレードのよう。
複雑でマイルドな苦味がバランスの良い甘さとせめぎ合い、舌を刺激してフィニッシュをより長引かせます。
そのままストレートでもすばらしいのですが、オンザロックでも楽しめます。
ソーダやトニックで割ればアルコール度が軽めのリフレッシュドリンクが出来上がります。
”キナ・ラエロ・ドール”はベスパマティーニやコープスリバイバーなど20世紀のクラシックカクテルに使用すればもちろん最高です。
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